脱皮

「あのさ、ヘビが脱皮するの、どうしてなんかな?」

「それはね、とにかく脱皮を繰り返してるうちにさ、今度こそ足が生えて出るんじゃないかって試してんだよ。今度こそ、今度こそ、ってさ」

何かの小説にそんな一節があったような・・・

 今日とは違う明日を夢見て脱皮しようともがき、幾度、夢に裏切られただろう。

でも、カフカの「変身」のようにヘタに変わるのも怖いもんだよ。

日常の有難さに気づきながらも、進歩という変化を促す習慣につい捉われているとは教育は恐ろしい。