お国自慢
鹿児島出身というだけで、さも自分が明治維新の立役者の家系と誇り高く語る人がいる。
小生の生まれは商家の家系らしく、そのような方々を相手に商ってきた手前、表立ってはへつらってみせるが、内々ではそのような輩を馬鹿にしていた。
かつての士族や、西郷の私学校生徒等は大部分西南の役で死に絶えており、残った男達はおよそ薩摩隼人らしくない低級品であり、田舎根性だけの出自自慢、目端の利いたやつは中央へ出払ってしまい都会人に成りすましている。
それでも、事あるごとに故郷自慢は西郷と焼酎と明治維新である。
ご本人とは何ら関係もない話にもかかわらず、ただ鹿児島県人の横取り自慢が始まる。
そういう鹿児島がいやで18歳で上京し、薩摩隼人を捨てた。
語尾の下がる薩摩弁も好きになれず、イントネーションの怪しい標準語で話している。方言を文化だと持ち上げる文化人はいるが、どこが文化なのかわからない。
所詮言語学者の端くれがおべんちゃらで言っているんだろう。
自慢というのは自己結果をいうのならまだしも、本人に関係のない場合が多い。